上条集落からJR中央本線の塩山駅までの道のりは約6km。
駅までバスがあるものの、本数は1日にわずか数本。バスと時間が合いそうもなければ歩くことになるのだが、この日はすでに何km歩いたことか。無事に塩山駅まで着けるのかしら…。
さんざん歩き回ったワタシは、それでも山梨ではお馴染みの「ハッピードリンクショップ」で水分補給をしてから歩きはじめる。このときに飲んだのは冷たいソーダ。この日は12月であり、そろそろ日が暮れて寒くなるタイミングだというのに…。
小さな社を見つけては寄り道
塩山駅までは基本的に国道411号を南下すればたどり着ける。
しかし、歩いてきた道をそのまま戻っても面白くない、ということで、ワタシは途中で山梨県道201号 塩山停車場大菩薩嶺線へ。山梨県道201号を使っても所要時間にほとんど差がなかったからだ。
国道411号から山梨県道201号に入って重川を渡った途端、視界にちらりと石の祠が。そうなると、どうしても見に行ってしまうのがワタシだった。
【白山神社】基本情報
白山神社
■住所:山梨県甲州市塩山上萩原
県道201号沿いの「白山神社」にあるのは石碑と石段、小さな祠のみ。
夏になると周囲の木々が生い茂り、遠くからだと見えづらくなりそうだが、このときは冬。木々に葉がないためにワタシの目に留まったわけだ。
あとでこちらの記事を書くときに写真を確認してみると、上に載せた1枚しかなかった。
この頃になるとさすがに疲れがかなり溜まっていて、どうやら「お詣りをする→最低限の写真を撮る」という省エネの行動パターンになっていたようだ。
「白山神社」でお詣りをすませたあと、県道201号を歩いているとすぐに「岩昌寺」の案内板を発見。ワタシは案内板の指し示す脇道のほうに入ってしまう。
しかし、「岩昌寺」の近くまで来てみると、かなり駐車場が大きいし、立派な山門も見える。
今回の一人旅では「霊岩寺」「廣蔵院」といった小さなお寺ばかり回っていたこともあり、規模の大きい「岩昌寺」にいまいちピンとこなかったのでスルーした。
「岩昌寺」の前を過ぎたあたりでのこと。
そばの農道から1人のおばあちゃんが出てきたので、お互いに「こんにちは」と軽く挨拶。それをきっかけにおばあちゃんと少しばかりおしゃべりをする。
おばあちゃんは近くの老人ホームで暮らしていて、天気のいい日は仲間たちと連れ立って散歩をしているとか。このあたりは車が少なくて歩きやすいけれども、それだけに歩きすぎてしまうこともあるという。この日も途中で仲間たちが脱落し、たまたま1人で歩いていたところでワタシと会ったわけだ。
おしゃべりが達者で、にこやかなおばあちゃんだった。いつまでもお元気でいてください。
県道201号に戻ったワタシは、県道沿いの公園に祠があるのを発見。今度はスルーせずに寄ってみる。
【神明社】基本情報
神明社
■住所:山梨県甲州市塩山上萩原
38
■主祭神:天照皇大神
山梨県神社庁の明細帳によると、安土桃山時代の天正2年(1574)に創建。現在の社宇は昭和61年(1986)に再建されている。
こちらの「神明社」は消防団の詰所の隣にある。小さな公園というか境内の片隅には六地蔵と双体道祖神も安置されているが、こちらは神仏習合の頃の名残のようだ。
上条集落からこちらまで座る機会のなかったワタシは、神社の境内にあるブランコに腰かけてひと休み。ごついおっさんが小さなブランコに座っている姿は、傍から見たらちょっと怪しかったかもしれない。
道祖神に近づくのがやっとの状態に…
「神明社」から再び県道201号に出たワタシは粛々と南西へ進み、塩山駅を目指す。
この段階で残りは4kmほどで、まだまだ先は長い。一方で、道案内を任せているマップアプリの某先生を見てみると道中にお寺がいくつかあるし、意外と史跡も多い。
しかし、もはやワタシにとっての最優先事項は塩山駅に着くこと。着くことなのだが…道端に気になるものがあると、そちらに寄っていってしまう。「安道寺遺跡」の東側にあった道祖神を見つけたときもそうで、道端に何やら丸い石が積まれているので見に行ってしまった。
道祖神の写真を撮影してから数分後、今度は県道201号沿いで「松泉寺」というお寺の案内板を発見。「勢至菩薩」と刻まれた丸石なんて珍しいなぁ…と思うものの、頭が回るのもここまで。奥に「松泉寺」があるようだったが行く気力もないし、そもそも案内板の文章も頭の中に入ってこなかった。
そろそろ17時頃という時間帯に、やっと塩山駅の近くまで到着。このとき、ちょうど西の山々の向こうに日が沈んでいくところだった。
そして、日が山の向こうに消えた途端、周囲の温度が一気に低下。まさか旅の最後でお天道様の偉大さを実感することになるとは思わなかったなぁ。
(お出かけ日:2025年12月14日~12月15日)
※各情報は2026年1月時点のものです。















