朝から25km以上歩くという、修行のような散策を終えてJR中央本線の塩山駅に着いたのが17時頃。
実はこのとき、寄ろうと思っていたお店があった。
昨夜お世話になった「一之橋館」で、部屋に置かれていたクリヤーブックを見ていたときのこと。
その中に山梨県内の観光スポットを紹介するチラシやリーフレットとともに、「夢乃家」というお店のチラシが入っていた。
どうやら「夢乃家」では、ほうとだけでなく馬刺しもいただけるらしいし、自家農園の野菜を使っているという。おまけに塩山駅前とロケーションもバッチリ! このチラシを目にした時点で、翌日の夕食が決まったようなものだった。
喫茶店のような装いの「夢乃家」
文字どおり足を引きずるようにして塩山駅まで着いたワタシは、駅から1分という「夢乃家」をすぐに発見。お店の前にはほうとうや馬刺しの幟とともに、コーヒーの幟が立っている。店先には暖簾が下がっているものの、店内を外から覗くと、なんだか喫茶店っぽい。
ちょっと不思議な雰囲気のお店だなぁ…と思いつつ暖簾をくぐると、「いらっしゃ~い」というマスターとママさんの明るい声がワタシを迎えてくれた。
夢乃家
■住所:山梨県甲州市塩山上於曽
1869 丸山館ビル1F
■営業時間:11:00~19:00頃
■休業日:火・水曜日
※祝日の場合は翌日
■駐車場:なし
※近くの市営駐車場を利用の場合、
駐車料金をお支払い
■電話:0553-32-2871
実はワタシ、喫茶店を利用した回数はかなり少ないのだが、そんなワタシにも「夢乃家」の店内は「これぞ昭和の喫茶店だなぁ」と思わせるものがあった。
また、「一之橋館」にあったチラシでマスターとママさんの顔をあらかじめ知っていて、マスターについては「時代劇で与力や熟練の同心をやると似合いそう」な渋い方だと思っていた。
しかし、マスターの声がけっこう独特なトーンで、そちらのほうが強く印象に残ってしまった。
ほうとうに入っていた野菜は13種類!
テーブルに着いたワタシは、マスターにビールと馬刺し、「バターほうとう」を注文。なぜ「バターほうとう」を選んだかというと、これまでバター入りのほうとうをいただいたことがなく、どんな味なんだろうと思ったからだ。馬刺しはもちろん、ほうとうが煮えるまでの時間を待つための酒の肴だ。
すぐにビールとお通しの玉子豆腐、ちょっと間を置いてから馬刺しがテーブルに並ぶ。
馬刺しは赤身がしっかりとして、見た目もジューシー。生姜やニンニク、ネギをちょっと乗せ、少し噛んでいるうちに口の中に広がるほのかな味わいがたまらなかった。
「一之橋館」の朝食から何も食べていなかったワタシだったが、一気にいただいてしまうのがもったいなくて、ときおり玉子豆腐に箸を伸ばしつつ、ゆっくりといただいた。
いよいよメインの「バターほうとう」だが…こちらは野菜がたっぷりで鍋からこぼれそうなほど。
ほうとうといえばカボチャのイメージが強いが、「夢乃家」のほうとうは自家農園の野菜も使っているとのことで、ネギやニンジン、サトイモやキノコ類まで入っている。中でもワタシが珍しいと思ったのは白菜。白菜入りのほうとうは初めてだったかもしれない。あとでママさんに伺ったところによると、13種類もの野菜を使っているそうだ。
上のほうにあったバターをほうとうの下に入れて溶かしつつ、やはり自家製の味噌を使っているというつゆをちょっといただいてみると、これがなんとも濃厚。バターを混ぜても、その濃厚さが損なわれることはまったくなかった。
そんなつゆがほうとうや野菜によく絡んでおいしいし、さまざまな野菜が楽しめるので全然飽きない。おいしいほうとうをありがとうございました!
かつて山梨県出身の友人から「ほうとうはその家ごとに作り方があるから味わいも違う」という話を聞いたことがあった。それもあり、ワタシは山梨を訪れた際にはいろいろなお店を試すようにしている。
そして今回ほうとうをいただいた「夢乃家」は大正解! マスターやママさんは気さくな方々で居心地もいいし、また塩山あたりを散策することがあったら寄ってみようと思っている。
「久しぶりに『一之橋館』に泊まろうかなぁ」なんて思ったのがきっかけで始まった今回の一人旅。
予定をあまり決めずに気の向くまま歩き回った結果、いろいろなところを回ってしまった。結局、過去最長の旅日記になったが、ブログ運営の方向性をつかむいい機会にもなった。
今後も1人のときは地味な観光スポットを回りそうだなぁ…なんて危惧も少しだけあるが、それならそれでいいや、というのが今のワタシの正直なところである。…そもそも、過去の旅日記でこんな真面目なまとめをすることも珍しいなぁ。
「我が横道を往く in 山梨」おしまい
(お出かけ日:2025年12月14日~12月15日)
※各情報は2026年1月時点のものです。








