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秩父札所27番【大淵寺】秩父の町を見守るように立つ月影堂

秩父札所巡り
大淵寺の月影堂
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【大淵寺】基本情報

竜河山 大淵寺
■住所:埼玉県秩父市上影森411
■宗派:曹洞宗
■本尊:聖観世音菩薩
■駐車場:あり
■電話:0494-22-5259
【御朱印受付 基本情報】
■受付時間:8:00~17:00
 ※11月~2月は16:00まで
 ※12:00~12:30は昼休憩
■定休日:なし
■御朱印料:500円
 ※2巡目以降は200円

境内の背後に巨大な護国観音が立つ寺院。宝明という行脚僧がこの地で足が不自由になり、7年もの間、不自由なまま過ごすことになってしまう。そんなとき、巡錫中にこの地へ立ち寄った弘法大師が宝明を憐れみ、観音像を刻んで与える。宝明は観音像を奉安して病気平癒を願ったところ病から回復し、喜んだ宝明が観音像を本尊として堂宇を建立したのが始まりとされる。観音堂は荒川を望む風光明媚な高台にあったことから「月影堂」と呼ばれたが、大正8年(1919)に蒸気機関車の煤煙が原因で本堂とともに焼失。火災を逃れた本尊は大正11年(1922)に再建された本堂に安置され、のちに平成7年(1995)に再建された月影堂に移された。かつての月影堂は朱塗りの3間(約5.5m)四面であり、現在のものも規模は同じく3間(約5.5m)四面で方形造りが特徴。本尊は聖観世音菩薩である。

Kとの秩父札所巡りで33番目に訪れたお寺。
秩父市街から国道140号を南西方面へ進み、秩父鉄道・秩父本線の影森駅を過ぎたあたりで秩父本線の踏切を越えた先に「大淵寺」はある。
「大淵寺」近辺の道はけっこう細く、大きい車だと踏切を渡りづらそうなところも。車で向かう場合は影森駅の北東部にある踏切を渡るようにするといいかもしれない。

山の中腹に立つ月影堂

駐車場に車を停めて「大淵寺」へと続く参道に立つと、すぐ左手にお地蔵さまの祀られた祠があり、その先に石標、石段、山門と続いている。

参道横のお地蔵さまが祀られた祠。
祠の中のお地蔵さま。
山門へと続く石段。

「大淵寺」の山門の写真を見ていただければわかるように、こちらには注意書きがいくつか貼られていた。実際、「大淵寺」は参拝の作法について厳格であることで知られている。

そのため、山門をくぐる前に合掌一礼は欠かさないこと。そのうえで高台にある、「月影堂」と名づけられた観音堂へ向かおう。
山門をくぐってすぐ左側にあるのは「大淵寺」の本堂であり、月影堂ではないので要注意。

御朱印はあくまで「観音堂を参拝した証」であるので、参拝の際は月影堂を必ずお参りすることが大切だ。見どころはいろいろとあるが、境内の散策は月影堂をお参りしたあとにしよう。

「大淵寺」の山門。

月影堂へと続く石段は聖観音像と見上げるような高木の間にある。
あくまで感覚的なものだが、こちらの石段は100段もなかったように思う。石段は新しく、手すりもついているので歩きやすかった。

参道の目印となる聖観音像と高木。
石段の入り口の観音さま。
月影堂へと続く石段。

観音堂の月影堂は約30年前に建てられたので今も真新しい。お堂の右側には行脚僧の宝明が「大淵寺」を開創したときの縁起を描いた「観音霊験記」の扁額が掲げられている。

月影堂の向拝。
宝明に関する「観音霊験記」の扁額。
月影堂の裏の岩。

飲めば33か月寿命が延びる延命水

大正8年(1919)の火災を経て、大正11年(1922)に再建された本堂は間口7間(約12.7m)奥行き4間半(約8.2m)の寄木造り。
こちらの本堂には江戸時代後期の作といわれる、高さ2尺3寸(約69.7cm)ほどの聖観世音菩薩が鎮座している。

また、本堂の向かい側には、ひと口飲むと33か月長生きするという延命水が湧き出ている。せっかくなので、お参りのときにワタシたちも延命水をいただいた。

「大淵寺」の本堂。

また、境内の鐘楼は第51代横綱の玉の海一行による追善相撲を記念して、昭和46年(1971年)に建立されたものだという。

本堂の向かいにある藤棚。
藤棚の隣の鐘楼。鐘は撞けない。
静かに湧き出る延命水。
納経所。鐘楼の奥にあり。
「大淵寺」の御朱印。
境内の石碑。
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山の上にそびえる高さ15mの護国観音

先述のとおり「大淵寺」の裏手には護国観音があり、参道が月影堂のそばから山の上へ続いている。小さな不動堂が立っているので、こちらを護国観音への参道入り口の目印にするといい。

参道にある不動堂。
不動堂のお不動さま。
参道の石仏。
戦没者の慰霊碑。

護国観音までの道のりは片道20~30分程度。
参道の写真を見ると「険しそうだなぁ」と思うかもしれないが、途中までは傾斜が緩やかで道幅もそれなりにあり、Kはスカートとブーツというファッションで何事もなく登っていた。

護国観音までの参道。
参道からの景色。
参道の途中のお地蔵さま。
こちらは参道にあった石祠。

ただし、護国観音の手前の看板や建立記念碑があるあたりから、参道が急に険しさを増す。
このあたりには滑りやすそうなところもあったので、足元に注意しながら歩こう。

こちらの看板あたりから道が険しくなる。
護国観音手前の参道。
護国観音の建立記念碑。

7番札所「法長寺」の住職で「大淵寺」の兼務住職だった町田兼義師の発願によって、護国観音は昭和10年(1935)に開眼された。高さ15mの鉄筋コンクリート製で、関東でも有数の巨大な観音像だ。左手に蓮華ではなく剣を持っているのは、戦争が近づきつつあった当時の世相を反映せざるを得なかったためだという。

護国観音の足元からの景色。
右端に秩父公園橋(秩父ハープ橋)が。
左手に剣を持つ護国観音。

参拝の作法を大切にするお寺の姿勢、逆らいがたい時代の流れに向き合いつつ建立された護国観音…。「大淵寺」は他の札所と違った空気が漂い、それは自然と背筋を伸ばしてくれるものだった。
日頃の生活に紛れて忘れてしまいがちな「何か」を気づかせてくれる。「大淵寺」はそんな機会をワタシたちに与えてくれるお寺だと思う。

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(お出かけ日:2026年2月22日)
※各情報は2026年4月時点のものです。

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