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【福蔵院】日本穴場めぐり(山梨県)~上条集落の入り口で~

日本穴場めぐり
福蔵院の仁王門

その地域についてなんとなく知っているから、という理由で何も調べずに散歩へ出て…。
今回はそんなのんきな旅の途中で見つけたお寺をピックアップ!

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途中でちょっと不思議な神社を発見

この日はふと思い立ち、山梨県の塩山へ散歩に行くことに。
JR中央本線・塩山駅からバスで大菩薩峠の登山口まで向かい、そこから歩いて塩山駅まで戻る。特に目的地はなく、大菩薩峠の登山口周辺は何度か訪れていたので事前の情報収集もなし。当時はそんな気ままな散歩をたまにしていた。
ちなみに大菩薩峠登山口の近くには武田家とゆかりがあり、個人的に好きな「雲峰寺」がある。

大菩薩峠の登山口付近から見た塩山方面。

途中、国道411号を逸れて脇の細い道に入ったところで「峠の湧水(大菩薩峠の湧水)」をたまたま発見。
当日はけっこう暑く、周囲に自販機が少なかったので、こちらの水をいただいた。

小さな橋を渡った先に湧き水がある。
住所は山梨県甲州市塩山上小田原168-2。

また、「峠の湧水」から西に向かって歩いている途中で「天祖神社」という小さな神社を発見。
境内には誰もいなかったが、案内板に「超能力者」という文字があり、入るのが少々ためらわれたため、参拝せずにスルー。
礼儀をわきまえていればもちろん大丈夫だろうが、境内に入ったら車を停めていた方に怒られそうな気がなぜかしたもので…。ワタシ、意外と気が小さいんですよ。

上条宗集落を見守りつづける「福蔵院」

その後、国道411号の北側に山に挟まれて谷間になっている地域を見つけ、のどかな景色に惹かれて気の向くままそちらのほうへ。

しばらく歩いていると、古めかしい仁王門と参道を発見。
境内に入ってみると、手入れが行き届き、仁王門などと比べると新しい感じの本堂や庫裏があり、こちらで休憩する。

【福蔵院】基本情報

金剛山 福蔵院
■住所:山梨県甲州市塩山
 下小田原1005

■宗派:真言宗智山派
■本尊:十一面観世音菩薩
■駐車場:あり
■電話:0553-32-0547

お寺の近くの石碑。
お寺の周辺の景色。

寺伝によると開創は平安時代とされ、かつては大聖金剛山福蔵院降魔寺と称した。本尊は十一面観世音菩薩で、他にも黒川金山採取祈誓の尊像だった不動明王、一度に百観音霊場を参拝できる百体仏などがある。かつては福蔵院の他に寺院や神社、堂宇などのある広い寺領を誇ったが、火災による廃寺、農地解放や廃仏棄却による移築を経て大正時代に大改修が行われ、百体仏や不動明王を本尊と合祀。平成27年(2015)には福蔵院のある上条集落が国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれ、福蔵院の本堂、庫裡、仁王門、石垣、参道が保存対象とされた。

小さいながらもきれいな境内からは、地域の人々に親しまれている様子がうかがえる。
都会の喧騒とは無縁の静かな雰囲気もよかった。
散歩をしているときにこういうお寺を見つけると、なぜだかホッとしてしまう。

福蔵院」がある上条集落はかつて養蚕が盛んで、2階で養蚕作業をするうえで採光と通風を目的とした「突き上げ式屋根」を持つ家が多いのだとか。そういった屋根の家屋は福助のように見えるので、親しみを込めて「ふくすけ型民家」と呼ばれているという。
このときの散歩では重要伝統的建造物群保存地区に選定された上条集落の中心まで行かなかったので、機会があれば行ってみたいな、と思っている。

(お出かけ日:2019年8月31日)
※各情報は2024年11月時点のものです。

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約6年ぶりの再訪でしっかりとお参り(2026年1月10日追記)

2025年12月14日から15日にかけて、ワタシは山梨県を一人旅。14日は山梨市を中心に回り、翌15日は山梨市から甲州市にかけて気の向くままに歩いていた。
このとき、ワタシが旅の最終目的地に定めたのが上条集落。もちろん、集落の入り口にある「福蔵院」にも寄って、しっかりとお参りするつもりだった。
朝から歩きつづけ、さんざん寄り道もしたので、「福蔵院」に着いた時点で15km近く歩いていたと思う。
それでも「福蔵院」の仁王門を前にしたときはやはりうれしくて、疲れが少し吹き飛んだ気がした。

以前と変わらず立派な「福蔵院」の仁王門。

今回のお参りでは写真もしっかり撮ろうということで、仁王門からゆっくりと見ていく。
前回訪れたときも感じたことだが、こちらの仁王門はどっしりした雰囲気と渋い色合いが特徴だ。表面だけ見るとわりと新しそうな印象を受けるが、江戸時代の17世紀後期の建築ということだ。仁王門内の仁王像や周囲の壁を確認すると時代を経た門だということがよくわかる。

仁王門内の阿形の仁王像。
こちらは吽形の仁王像。
仁王門そばのお地蔵さま。

仁王門をくぐった先には石段のある参道が続く。参道の両側には道を挟むようにして石仏が鎮座していて、これから足を踏み入れるのが聖域であることを実感させる。
ただ、こちらの石仏はどこかユーモラスで親しみが湧いてしまった。

参道の両側に鎮座する石仏。
参道脇には痛々しい姿の石仏も。
「福蔵院」の本堂。大正時代に建て替えられた。

参道の石段を上ると、こぢんまりとして手入れが行き届いた境内に出る。
寄棟造りの本堂は大正12~14年(1923~1925)に建て替えられ、間口は7間(約12.7m)、奥行きは4間半(約8.2m)。一部はかつて境内の東側にあった不動堂が移築されたものだという。
あとで調べたところによると、「福蔵院」は標高700m弱の高台にあるのだとか。
その影響で峡東地域では桜の開花が最も遅く、結果的に桃やすももと同時期に開花するため、境内から見た春の景色は素晴らしいとのことだ。

また、「福蔵院」は甲州市と山梨市にまたがる真言宗智山派の7つのお寺を巡る、甲州東郡七福神巡りの霊場のひとつとされている。本堂前にはお腹を撫でると福を呼ぶというなでみろく布袋尊があるほか、本堂内には秘仏のみろく布袋尊も鎮座。秘仏は正月時やお寺が開いているときに参拝できるという。

本堂前の手水鉢。
本堂の前には僧侶の像も立つ。
本堂前のなでみろく布袋尊。
境内にそびえ立つ石造の十三重塔。
境内には茂みの中に石碑があることも。
境内にある「福蔵院」の案内板。

「福蔵院」にはご本尊の十一面観音、みろく布袋尊、百体佛など、6種類の御朱印がある。
ただ、「福蔵院」は小さなお寺でご住職が兼職のため、留守にすることも多いのだとか。
今回、ワタシが訪れたときもお寺には誰もおらず、本堂横に設置されたボックスに御朱印が入っていた。御朱印をいただく際はこちらのボックスに御朱印代を必ず納めてからいただくこと! もちろん、ワタシもしっかり御朱印代をボックスに納めてきた。

本堂の横にある寺務所。裏にトイレもある。
こちらが御朱印の入ったボックス。
みろく布袋尊の御朱印。

ちなみに、なぜワタシがなでみろく布袋尊の御朱印をいただいたかというと…布袋尊のぽっこりお腹に親近感が湧いたからである。

お寺の東側には大きな駐車場があり、こちらからも境内に入ることができる。

上条集落には駐車場がないため、集落を散策する場合はこちらの駐車場を利用可能とのこと。
「福蔵院」の駐車場を利用する際には、駐車場の整備や境内の保全のため、浄財(志納金)を本堂前の賽銭箱に納めるようにしよう。

駐車場から見た「福蔵院」。
駐車場の近くに鎮座する聖観音菩薩像。

また、お寺の南側、墓地の奥のほうに小さなお堂がひっそりと立ち、そのそばには古いお地蔵さまや無縫塔もある。こちらのお堂の中を覗いてみたところ、わかりづらかったものの木製の仏像が並んでいた。

墓地の奥にあるお堂。
お堂の近くには古いお地蔵さまも並ぶ。
他にも古い無縫塔が残っている。

改めて訪れてみると、前回のワタシがいろいろと見逃していたかがよくわかった。
「福蔵院」は山あいにある小さいお寺だが見どころが多く、賑やかでないのもいい。ゆっくりとした時間を過ごしたいときには「福蔵院」に立ち寄ってみるといいと思う。
また、「福蔵院」には上条集落の散策に便利なリーフレットも置かれているので、こちらを片手に歩くととても便利だ。実際、ワタシも1部いただいて散策した。

(お出かけ日:2025年12月15日)
※各情報は2026年1月時点のものです。

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