5月14日(日本時間)、ピート・ローズの永久追放処分が解除された。
ワタシはチャーリー・ハッスルことピート・ローズが大好きだ。
ワタシがメジャーリーグを観はじめたのは1995年なので、ローズの現役時代は知らない。
ただ、メジャーリーグを通じて知己を得た方に当時のビデオを提供していただき、泥臭くてやりすぎじゃないかと思うくらいのハッスルプレーにすっかり魅了されてしまった。
それ以後、ローズのトレーディングカードを少しずつ集め、翻訳された本も何冊か読んだ。
モントリオール・エクスポズ時代のカードが手に入ったときはやっぱりうれしかった。
野球の細かい技術については「ピート・ローズの野球教室」(ベースボール・マガジン社)がとてもいい勉強になったし、渡米したときには自伝「My Prison Without Bars」も買ってしまった。これはもちろん英語で書かれているので、いまだに読めていないが。
そんなワタシなだけに、イチローがメジャーリーグで3000本安打を達成したとき、自分たちの都合のいいようにローズの発言を切り取り、悪役に仕立てあげたマスコミのローズの扱いは腹立たしかった。
確かにローズは野球賭博に関わっただけでなく脱税でもとっ捕まったし、他にも悪さをしているとんでもない人物だ。だからといって、数字を稼ぐためにローズを悪役に据えるなんて許せなかった。
このとき、メジャーリーグ好きとして知られていたワタシは、けっこうな人数に「あのおっさん、むかつくよね」みたいなことを言われた。そのたびにローズのいろんな面を話してはいたが、聞かれることがあまりに多くてうんざりし、最後は「ああ、そうだねぇ」と流すようになった。やっと仕事が終わってお酒を飲んでいるとき、気分が悪くなる話題なんて聞きたくもなかったし。
あれから10年近くが経ったが、ローズに対する日本の反応がいまだ冷たいことを昨日知った。
まあ、某専門誌ですらローズが昨年亡くなったときに追悼特集を組まなかったくらいだから、こんなもんなんだろうなぁ…とは思っていたけどね。
ワタシとしては寂しい限りだ。
※敬称略させていただきます。
※各情報は2025年5月時点のものです。