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WBCオーストラリア代表の練習試合へ~選手との距離が近すぎる!!~

サイン収集
赤ちゃんにハイタッチするトッド・バン・スティーンセル

2026年のWBCは1試合も観ることはないだろうと思っていた。
チケットは高いし、Netflixに入るつもりもなかったからだ。過去に東京の府中市で行ってきたオーストラリア代表の事前キャンプの情報も見つからないし…。

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電車内にガーディアンズのファンが!?

2月に入り、新聞を読んでいたときのこと。多摩版の記事の中にしれっと「オーストラリア代表が今年も府中で事前キャンプ」との情報が!
とはいえ、2月は仕事や旅行でいろいろと忙しい。それでも仕事のスケジュールをやりくりし、やや強引に26日を休みにして、府中市民球場で行われる3GoodGroup HOZEN noLimitedsとの練習試合を観に行くことを決める。こちらの練習試合、入場無料だしね!

2月26日、ワタシが京王電鉄・京王線に乗っていたときのこと。
途中でクリーブランド・ガーディアンズのキャップをかぶった白人青年が電車に乗り込んでくる。
オーストラリア代表にはトラビス・バザーナというガーディアンズのプロスペクトが加わっている。もしかして、バザーナを観に行くガーディアンズのファンなのか? まさか、そんな偶然があるのか…などと思っていたら、白人青年は府中駅で下車。駅の周辺で青年を見失ってしまったが、府中市民球場に着いたら、その青年が最前列で試合を観ていた。

【府中市民球場】基本情報

府中市民球場
■住所:東京都府中市寿町2-19
■駐車場:あり
■電話:042-368-0008

府中市民球場は府中駅から歩いて10分ほど。
球場に着いてみると、オーストラリア代表の試合がこれから始まるとは思えないほど閑散としている。平日だから仕方がないのだが、無料で代表チームの試合が観られるというのにもったいない…。

それでも球場入り口あたりまで来ると、オーストラリアの国旗をあしらった幟が立っていて、少しずつ気分が高揚してくる。

球場の周りでは人をあまり見かけず…。
球場入り口あたりの幟。
こちらが球場の入り口。

球場に入ると応援ボードやステッカーなどを係員の方が配布。中でもありがたかったのが選手名鑑。この1枚があれば、試合中に「おっ!?」っと気になった選手をすぐに確認できるのでとても役立った。

応援ボード。
選手名鑑。
ミニフラッグ。
ステッカーまで!

選手の個性を大切にしている印象のオーストラリア代表

試合はオーストラリア代表が序盤に得点を重ね、そのまま圧倒するかと思われたが、3回以降は打線が沈黙してしまう。
一方、3GoodGroup HOZEN noLimitedsは着実かつ小刻みに点を奪っていき、8回が終了した時点で3-6とオーストラリア代表を相手にリード。安打数もオーストラリア代表が7本だったのに対し、3GoodGroup HOZEN noLimitedsは14本だった。
それでも9回表にオーストラリア代表が一気に3点を奪い、そのまま試合は引き分けとなった。

試合の得点経過。

引き分けという結果だけを見れば「オーストラリア代表、大丈夫か?」と思うかもしれない。
ただし、この日の気温は12℃程度という、外で野球をするにはちょっとつらい寒さだった。
もうすぐWBCの1次ラウンドが始まるというこのタイミングで、無理してケガをしようものなら元も子もない。ワタシの印象としては、投手を中心として力をセーブしつつ、自分の動きを確かめているような感じだった。

指先を温めながらベンチに戻るピッチャー。

個人的に面白かったのが、オーストラリア代表の各選手の個性。
自分の個性を伸ばしつつも、どうしたら最良のプレーができるのか、それぞれの選手が考えながら自分のスタイルを構築しているように思えたからだ。

たとえば、オーストラリア代表のキャプテンを務めるティム・ケネリー。
構えるときはバットを寝かして内股気味にボールを待ちつつも、バットを振るときは豪快にフルスイング! 少々窮屈に見える独特の構えは場合によっては修正されてしまいそうなものだが、おそらくこれが本人にとって一番ボールを見やすいスタイルであり、それをチームも容認しているのだろう。

内股気味に構えるケネリー。
バットを寝かしつつボールを待ち…。
振るときは迷わず思いきり!

ワタシが個人的に「いいねぇ!」と思ったのがリクソン・ウィングローブ。身長196cm、体重117kg(2023年WBCのときのデータ、以下同)ととにかくデカい! そんな選手がパワーをセーブすることなく思いきりフルスイングし、ボールがバットに当たると打球がこれまた速い! ウィングローブのようなわかりやすいパワーヒッター、ワタシは大好きだ。

下半身までガッシリのウィングローブ。
このときは空振り。
試合中にはこんな笑顔も。

一方、ピッチャーはパワーを持て余し気味で、力いっぱい投げると球は速いがコントロールが定まらないのかもしれない。
そのため、コントロールの精度が上がるように、独自のフォームであえてパワーを抑え込んでいるような印象があった。

たとえばジョン・ケネディ。身長201cm、体重111kgという圧倒的な体格を誇っているにもかかわらず、投げるときは小さい構えからカクカクと体を動かして投げる。
おまけに体の前でチャチャチャッと小さく動くような印象なので、バッターとしてはタイミングを取りづらそうだった。
また、サム・ホランドも身長193cm、体重90kgという恵まれた体格にもかかわらず、投げ方はアンダースロー気味。

これらの2人のピッチャーもケネリーと同じように試行錯誤の末にたどり着いた自分なりのスタイルなのだろう。オーストラリアでは型にはめるのではなく、各選手に自分の最良のスタイルを考えさせつつ、その過程を重視して育てているように強く感じた。

フォームがギクシャクしたケネディ。
アンダースロー気味のホランド。

あと、オーストラリア代表のチーム全体の印象として感じたのは「野球を楽しんでいる」ことだ。

守備でミスが出てもカリカリせず、「しょうがねえなぁ」とばかりに苦笑い。野球を楽しみつつもどこか大人のスマートさを感じさせる、日本ではあまり見たことのない雰囲気のチームだった。
技術的にはときおり粗いと思う部分もあったが、それは練習を積んで解消していけばいいこと。
今のまま各選手が模索しながら個性を伸ばしていけば、オーストラリア代表は侮れないチームになりそうな予感がする。というか、現時点ですでにオーストラリア代表は観ていて楽しかった。

試合後は相手チームと記念撮影。
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すべての選手がフレンドリーにファンと交流

ワタシがメジャーリーグに興味を持ったのは1990年代の半ば。当時、トレーディングカードの安めのパックを購入しては、選手に関する情報を集めていた。

その中で気になった選手の1人が、ミルウォーキー・ブルワーズに所属していたデービッド・ニルソンだ。ワタシが知った頃のニルソンは強打のキャッチャーといった印象で、カードの写真がこれまた妙にカッコいい。オーストラリア出身ということも印象に残った。

その後、ニルソンはオリンピックに出場するため、メジャーリーグでのキャリアを断念。2000年には中日ドラゴンズに入団する。
「ディンゴ」という登録名で、背ネームも独特の書体になっていたこともあって、ワタシは阪神タイガースファンながら密かに期待していたのだが…ドラゴンズファンにとっては溜息しか出ないような成績に終わり、その年のペナントレースが終わる前に退団した。

ドラゴンズを退団したあと、オーストラリアに戻ったニルソンが現地のリーグで監督として結果を残し、オーストラリア代表の監督に就任したことも風の便りで知っていた。
そして今回、そのニルソンにサインをいただけたらうれしいなぁ…と軽く考えていた。

ただし、府中市民球場に行くのは今回が初めて。選手がどうやって球場に出入りするのか、まったくわからない。ぶっつけ本番でいこう…と思いつつも、試合前に球場の周りを回って様子をうかがってみたのだが、選手が出入りしそうなところは一塁側の関係者入り口くらいだ。

ワタシの予想は、関係者入り口の前にバスを横づけにして、その周りをカラーコーンとコーンバーで囲んで…といった感じになるかなぁといったところだった。しかし、関係者入り口周辺はバスを停められるようなスペースがない。結局、どうなるのかまったくわからないまま試合終了となった。

球場から出るとき、うれしそうな表情を浮かべて一塁側の関係者入り口に集まっているファンの姿を視界の隅に捉える。急ぎワタシが関係者入り口のほうに行ってみると…球場から出てきた選手や首脳陣が、当たり前のように球場の外周を歩いて移動している! おまけに選手とファンを遮るものは何もない。

それだけではない。選手たちは1人としてファンの要望を断ることなく、サインや記念撮影に応じている。一瞬、目の前の景色が信じられなかった。

通路のそこかしこでこんな光景が!!

とはいえ、ここでいつまでも呆然としているわけにはいかない。すぐさま我に返ったワタシは気になる選手を探してはサインをいただいていく。

監督のデービッド・ニルソン。
面白い姿勢でサインを書いていたジョン・ケネディ。
記念撮影に応じるミッチェル・エドワーズ。
アーロン・ホワイトフィールド。
ロビー・グレンディニング。
トッド・バン・スティーンセル。
リクソン・ウィングローブ。
クリス・アダムソン。
ジョージ・カリル。

試合が終わったばかりだというのに、選手や首脳陣は嫌な顔ひとつしないどころか、みんなにこやかに対応。ワタシは簡単な英語しか話せないが、声をかけるときちんと耳を傾けてくれたのもうれしかった。
本当に簡単なやりとりだが、サインをいただく際に以下のような対応をしてくれた選手や首脳陣もいた。

ワタシ “autograph, please?”(サインをお願いできますか?)
選手 “Of course!”(もちろんだよ!)
ワタシ “Thank you! Good luck!”(ありがとうございます! 頑張ってください!)
選手 “Thank you!”(ありがとう!)

結局、ワタシは30年近く前に「カッコいいなぁ」と思ったニルソンを含め、以下の9人からサインをいただくことができた。なお、順番は背番号順になっている。

#1 ミッチェル・エドワーズ/#2 アーロン・ホワイトフィールド/#6 ロビー・グレンディニング/#14 デービッド・ニルソン/#21 トッド・バン・スティーンセル/#28 ジョージ・カリル/#32 クリス・アダムソン/#52 リクソン・ウィングローブ/#55 ジョン・ケネディ

かつてワタシがメジャーリーグ観戦時によくやっていたように、今回はひとつのボールに複数の選手にサインをいただくスタイルでアタック。
縫い目と縫い目が狭まったスウィートスポットには、チームの中心であるニルソンにいただく。というか、「スウィートスポットにサインするのは監督かチームリーダー」という暗黙の了解を選手たちもわかっているようで、スウィートスポットはあえて外してサインを書いていた。
このスタイルにするとサインの数が少ない面ができてしまいがちだが、それはそれ。隙間もひとつの思い出だ。

スウィートスポットはニルソン。
1面に4人のサインが。
こちらの面もかなりの密度。
一方でスカスカな面も…。

なお、選手の厚意やその日のさまざまな要素によって状況は大きく変わる。そのため、選手から必ずサインがいただけるかどうかはわからない。
もしサインをいただける機会に恵まれたら、選手やチームの厚意を無駄にしないよう、こちらもマナーを守って楽しもう。

嵐のような夢の時間はあっという間に過ぎ去り、球場の外周は徐々に静寂を取り戻しつつあった。
そんななか、大満足のワタシは興奮冷めやらぬまま、歩いて府中駅へ。途中、自転車で郵便局へ向かうオーストラリア代表選手らしき白人男性を見かける。その人物が選手かどうかわからないが、ごく自然に町に馴染んでいた。

次回のWBCが3年後になるのか、それとも4年後になるのかはわからない。
もし、そのときもオーストラリア代表が府中で事前キャンプを開催してくれたら絶対に行く。数年後にどんな個性的な選手が飛び出してくるか、今から楽しみだ。

(お出かけ日:2026年2月26日)
※敬称略させていただきます。
※各情報は2026年5月時点のものです。

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